第908回
西安へはもう一度出なおしですね。

いま私は敦煌でこの文章を書いています。
今回の視察団はお盆休みの最中だったこともあって参加者が意外に多く、
キャンセル待ちの人はとうとう一人も割り込むことができず、
大へん申し訳ありませんでした。
参加した40名の中には圧倒的に若い人が多く、
なかにはまだ学生という人も何人かおりました。

若いサラリーマンの大半はちゃんと立派な大企業に勤めているけれど、
はたしてこれでよいのかと疑問を抱き、
この際新中国の発展ぶりをよく見て、
自分の可能性に挑戦したいと考えている人たちでした。
視察団とは言いながら、
各自、自分の職業について相談をする集まりのような趣がありました。
夏休みはそういう人たちにとって
一年に何回もない仕事と離れて好きな勉強をするチャンスなんですね。

私は自分の一人勝手で、敦煌と蘭州を選んだのですが、
それは蘭州がシルクロードの玄関口にあたり、
また敦煌がその途中にあるオアシスで、
ご承知のように岩山に修僧や壁画を刻り込んだ古跡がたくさんあって、
一度は行ってみたいと思っていたところだったからです。
でも大勢をつれて旅行シーズンに団体旅行ということになると
飛行機の座席を確保するだけでも汗だくの大仕事になり、
出発寸前まで何回も飛行便の変更が続き、
北京から敦煌への直行便がうまくとれないために、
急遽、北京を一晩で引き揚げて、
その夜遅く、北京から西安に飛んで、
夜の10時すぎにやっと西安の町の中に入ることができました。

私が西安に来るのはこれで4回目ですが、
しばらく見ないうちに、この秦の始皇帝以来の歴史のある町
(唐の時代には長安と言って、世界文明の中心地でした)
がすっかり近代的な高層ビルの林立する
近代都市に変わっているのには一驚しました。
しかし、翌朝7時半の敦煌行きの便に乗るために、
4時半にモーニング・コールで叩き起されて、
始皇帝の兵馬俑をみなに見せることもできないまま
西安を発ったのが如何にも残念でした。
西安へはもう一度出なおす必要がありますね。


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2002年9月4日(水)

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