第960回
ミクロの世界に目を向けて下さい

高山病にかからないですむクスリとか、
時差が瞬時に解消できる装置をつくったら、
大金持ちになることは間違いありません。
でもそんなところまで一足とびに飛躍しなくとも、
場所が変わっただけで身体中がかゆくなる人もあれば、
便秘になって何日もトイレに行けなくなってしまう人もあります。
血圧が高くなったり、食欲をなくなったりする人もあります。

これだけ旅行する人がふえたのに、
そうした身体の不調を調整することさえ
満足にできないのが現状です。
お医者さんは癌や心筋梗塞の研究に心を奪われて
とてもそこまで神経が届かないでしょうから、
どこの国でどういうやり方をしているかとか、
どんな食べ物がどんな病状に有効とか、
民間伝承や食習慣を研究して
それを普及させただけでも
ストレスの解消に役立つのではないでしょうか。

青汁などはさしづめそうした開発に成功した一例ですが、
これに似た発想のヒントなら
漢方の中に無数にあるように思われます。
IT関係の技術開発がとりあえず頭を打って、
次はバイオ関係の生命の秘密の扉をひらく分野に移るとすれば、
ハゲや水虫にすらまだ手がついていないのですから、
世の中、グローバル化とデフレの居坐りで
おしまいということはないでしょうね。

産業とは人の必要とする物、
人の欲しがる物をつくり出すことですから、
いままでに産業界が供給できる物が
一通り世間の需要を満たすことができたとしても、
まだ人間が必要とする物、
欲しがる物はいくらでもありますから、
このまま行き詰ってしまう道理がありません。
安く売らなければ成り立たない商品を
つくるメーカーの行き着く先は大体、見当がつきますが、
安売りをしなくとも世の中が必要として人々が
先を争って買いたくなる物はまだ姿を見せていないのです。
その大半はバイオの分野に属する物ですが、
それ以外の分野の物ももちろん、あります。
マクロの世界よりミクロの世界の物が多いでしょうが。


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2002年10月26日(土)

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