第996回
中国に行ったら中国料理で勝負しよう

ニューヨークやロンドンにある日本料理屋で、
日本人客でハヤっているだけでなく、
土地の名士たちにも
ひいきにしてもらっているお店があります。
肉ばかり食べているよりは
魚の方が健康にいいんだという新学説もあって、
一昔に比べれば、日本料理屋も
現地人のお客がかなりふえています。
でもその一人一人が毎日食べている物を数えたら、
日本料理の好きな人でも
日本料理を食べる回数など知れたものです。

ですから、同じ料理屋でも外国でひらこうと思えば、
その土地の料理屋をやって人を呼べるようになるのが一番です。
日本人が外国に行って一番成功している食べ物屋は
何と言ってもベニハナでしょう。
アメリカ中、どこに行っても人と一緒に食事をする時は
一度はベニハナに連れて行かれます。
名前も日本名前だし、
出されている鉄板焼も日本人に馴染みのあるものだから、
日本人は日本料理の店と思うでしょう。
ナイフやフォークをがちゃがちゃ鳴らして演技をするのも、
アメリカにはなかったものです。
あれを見ると、はじめてのアメリカ人はとても喜びます。

でもあれは、アメリカ料理であって日本料理ではありません。
日本人も肉は食べますが、アメリカ人ほどではありません。
アメリカ人が鉄板焼を喜ぶのは、
日本式の調理法が只のビフテキよりもおいしいし、
また珍しいからです。
魚ばかり出てくる日本料理屋よりも
アメリカ人の口に合うからあれだけあきられもせず、
よくハヤっているのです。

このデンで行けば、日本人が上海や北京に行って
本格的な成功をしようと思えば、
日本式中華料理を工夫するに限ります。
ラーメンは日本式中華の代表ですが、
もっと本格派の中華にもその可能性はあります。
たとえば中華は中国人のコックの方が腕はいいでしょうが、
料理を出す間合いの悪さやサービスの悪さはどうでしょう。
日本人が見て改良の余地がたくさんあると思いませんか。


←前回記事へ

2002年12月1日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ