第1004回
国境を越えて働くのは常識です

外国に働きに行くと言っても、
結局は日本国内に有望な働き場所が
なくなってしまったからです。
もし国内に好きな仕事があって、
眞剣に取り組むことができたら、
何もわざわざ遠くまで行くことはありません。

でもデフレになって物をつくっても損をするようになると、
物づくりは国内でできなくなってしまいます。
物をつくって生み出された付加価値が
日本人の富の源泉だったのですから、
それがなくなってしまったら、
あとは流通の過程で利ザヤを稼ぐか、
サービスを提供しておこぼれをもらうかするよりほかありません。

物づくりをしなかったら、
付加価値を生むコストの安いところに動くよりほかないし、
また外国でつくった物を日本に持ってくるとすれば、
流通の経路が変わってしまいますから、
多国籍にまたがって物を動かすのは
当り前のことになってしまいます。
当然のことながら、日本人でも外国で仕事をするか、
外国との間を行ったり来たりすることが多くなります。

かつて日本国内でも経験したことですが、
経済が成長過程にある時は、お金の使い方にも活気があって、
新しい商売が次から次へと生まれてきます。
人手不足になって就職先には困りませんし、
商売をして成功するチャンスもたくさんあります。
かつて地方から大都会に出てきて
企業家として成功した人があったように、
これから外国へ出て行くとすれば、
高度成長をして富が次々と創造されるところへ行く
ということになるでしょう。
その第一候補はいまのところ中国大陸だし、
それに続くのは工業化が着々と進んでいる
アジアのその他の国々と見ていいでしょう。
そのどちらがいいかは、縁あっての出来事ですから、
どちらがどちらとも言えません。

世の中が変わったので、
若い人の職場が変わったのです。
そのことをはっきり認識しているといないとでは
人生の階段を駆けのぼるスピードも違うし、
それによってあがる成果も違います。
いずれにしても外国に行って働くのを
躊躇している時代ではありません。


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2002年12月9日(月)

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