第1023回
デフレの止められる人はおりません

いま政府はデフレを止めてくれる人を探がしています。
でも私の知っている限り、
デフレを止められる人は日本中に一人もいません。
デフレの風は日本国内だけで吹いているのではなくて、
中国からまき起って地球上を吹きまくっているからです。

これをとめるためにはグローバル化を防ぐ
高い障壁を国境に設けるか、
罰金のような高率の関税をかけて、
外国から安い商品が
入って来ないようにするよりほかありません。
でも貿易に高い障壁を設けることは
WTOの精神に反するし、
これだけ交通が至便になって
国境をこえて人々が行き来するようになった
時代の流れにも反します。

假りに国境の壁を高くして
外国製品の輸入を止めることができたとしても、
設備がこれだけ整い、生産性があがるようになれば、
国産品だけで国内市場は溢れてしまいます。
日本でバブルがはじけ、物が売れなくなったのも、
日本の輸出が不振におちいったからではなくて、
日本国内で工業製品ができすぎて、
メイド・イン・ジャパンを日本人が買わなくなったからです。
お金がないから物を買わなくなったのではなくて、
買う気を起さなくなったから、物が売れなくなったのです。

消費が不振な上に、外国から安い製品が入ってきますから、
デフレの風が吹み止むわけがありません。
風邪を引いて肺炎になってぶっ倒れる人も当然でてきますが、
それを避けようと思えば、
それに耐えられるだけの体質改善が要求されます。
安売りに対応できるが、
安売りをしなくとも買ってもらえる商品づくりをするかの
どちらかということになります。
実際にはどちらにも気を配ばられないと、
次の時代を生き残ることはできません。

そういう環境づくりのできる人が
いまの日本にいるでしょうか。
消費を拡大し、生産を調整しなければ、
景気は戻れませんが、このままアンバランスが続けば、
バランスのとれるところまで
生産も販売も縮小すると考えなければならないのです。


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2002年12月28日(土)

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