第1022回
預金するより自分の知恵を搾って下さい

いま政府は銀行の不良債権の整理に
血道をあげていますが、
いくら整理をしても
産業界がお金を儲けるようにならない限り
不良債権はなくなりません。
金利が払えるようにならなければ、
片づけたはじからまた不良債権が発生するからです。

假りに不良債権の発生がとまっても、
お金儲けのチャンスがなくなれば、
産業界はお金を借りなくなります。
お金を借りてくれる人がいなければ、銀行は成り立ちません。
そうなると銀行が自分でお金を運用して
お金をふやさなければなりませんから、
国債のような利付債券を買うとか、
預かったお金で株を買ったり売ったりしなければなりません。
そのくらいのことなら預金をしている人が
自分のお金を引き出して自分でやることもできるだろうし、
銀行よりももっと投資を専門とする投資信託や
コンサルタントに頼むこともできます。
従って銀行のやれる業務は
高度成長時代よりずっと後退縮小することが考えられます。

ではお金を借りるにも
借りられなくなった産業界はどうなるかというと、
いくらリストラしても、
もっと安い製品が外国から入ってきますから、
物づくりは断念するよりほかなくなります。
物づくりの仕事がなくなってしまえば、物を売る仕事か、
サービスを提供する仕事しか残りませんから、
みんなそっちへ転業するよりほかなくなります。

そういう場合でも、輸入品の代金くらいは
外国から稼ぐ必要はあります。
しかし、日本人が海外で投資をしたり、
海外で生産事業をやってあれば、
それくらいの見返えりはあるでしょう。
資金と技術を提供する側で、
労働力を提供する側でありませんから、
いまより立場が悪くなることはないと思います。
その代わりボヤボヤしていたら大へんなことになります。
資本と技術を提供することすらできなくなったら、
メシの食いあげになります。
若い人は出稼ぎに行けば何とかなりますが、
少々、小金のある人は
どうやってお金に働いてもらうか
もっと知恵を搾る必要があります。


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2002年12月27日(金)

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