第1054回
中国といっても広ろうござんす

長沙は貴陽から飛行機に乗って
1時間で着く距離にある湖南省の省都ですが、
その気質はまるで正反対です。
香港にいた頃から長沙はヤクザとコジキの親分が
たくさんいるところだときいていましたが、
毛沢東と劉少奇の出身地でもあり
、また近くでは朱鎔基の出身地でもあります。
このギャップをどう解釈したらいいのかと
首をかしげたことがありました。
でもここへ来て疑問はたちまち氷解しました。
ヤーさんやコジキをコントロールできないようでは
政治家の川上などにはとてもおけないのですね。

湖南省博物館に2千年前の馬王堆漢墓の
ミイラを見学に行ったら、
正午の12時から2時半まで
自分たちが食事をするために昼休みの閉館をするのです。
途中で追い出されて昼食のレストランに行くために
タクシーに乗りこんだら、
クルクルと遠廻りをしてなかなか着きません。
10元で行くところを45元も要求されたので
「訴える」といってタクシーのナンバーをメモにとったら
「訴えるのだけはやめて下さい」と
やっと15元にまけてくれました。
タクシーを下りて100年の歴史のある
湖南料理の老舗に入って、
値段の高い料理を2つ3つ注文したら、
こちらの注文をしたスープは品切れですと言って
もっと高価なスープをしきりにすすめるのです。

すっかり興醒めをして、
当日のスケジュールを全部とりやめて、
地元で百貨店をひらいている
日本のスーパーの見学に行きました。
平日だというのにお客がよく入っていてびっくりしました。
とび入りで悪かったのですが総経理に面会を求めたら、
正月で日本に帰省中とのことで、
ほかの日本人の方が説明をしてくれました。
「この通り荒っぽいところですが」というのが第一声でした。
「1年穿いた靴の底が抜けたから新しいのと交換してくれ」
と要求するお客もあるそうです。
そういうお客相手でも4年目には
ちゃんと黒字経営になったというのですから、
日本人の商売もバカにしたものではありません。
おまけに翌日上海にとぶ飛行機が
航空会社の都合で勝手に北京にとんで行ってしまい、
午後2時出発が午後5時の別の便に
無理に割り込んでやっと長沙から飛び立つことが出来ました。


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2003年1月28日(火)

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