第1073回
レストランも安売りでは生き残れない

お店も会社も人間のやることですから
栄枯盛衰があります。
会社の交際費がなくなって
社用族相手の商売が成り立たなくなると、
税金を引いたあとのサラリーの中から支払われる
食べ物商売が新興勢力になりました。

サラリーマン相手の商売ですから、
安いことが第一です。
アメリカ渡来のマクドナルド、
日本で発生したもので言えば、
すかいらーくとか、吉野屋の牛丼がその代表でしょう。
そのあと、さまざまなレストランが
頭角を現わすようになりましたが、
利用する人の都合にあわせて事業を拡大して行くとなれば、
どうしてもチェーン店ということになってしまいます。
一軒あたり小さな規模ですが、
同じ物を百軒単位で持つようになれば、
店頭株として上場できるスケールになります。
設備と言っても店づくりと、
精々、セントラル・キッチンくらいなものですから、
資本金に比べて売上げもあがって、
税引後の一株当り利益が
50円や100円をこえるのが珍しくありませんでした。
だから成長をハヤされて、
3000円、5000円まで買われるようになったのです。

もともと安く売ることから出発していますから、
安売り競争にたけた人たちです。
牛丼がいい例ですが、他を出し抜いて安売りをかけると、
見る見る売り上げが伸びます。
しかし、デフレの中での安売りは
自分の坐っている椅子の脚を自分で削るようなものですから、
売上げがとまると利益が減って
だんだん下に沈んで行ってしまいます。

マクドナルドの赤字決算がそのよい例でしょう。
200円のハンバーガーを65円で大安売りをしたら
お客がふえましたが、
そこで売上げがとまってしまえば利益が出なくなるし、
値上げをすれば売上げが減って
損を出すことになってしまいます。
すると、ハンバーガーの値段よりも
マクドナルドの株価の方がもっと下がってしまいますから、
マクドナルドがデフレに対応して
一番下げることに成功したのはマクドナルドの株価ですね
とジャーナリズムから毒づかれています。
レストランも安売りでは生き残れないことがわかります。


←前回記事へ

2003年2月16日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ