第1095回
老人に苛酷な時代の到来です

日本も中国もずっと老人社会でした。
老人の知恵は尊重されたし、
老人の方が収入も多く、財産もありましたから、
それが老人の権威を裏づけてきました。

しかし、激しく変動する世の中では
過去の経験がほとんど役に立たない上に、
老人も若い人も収入にあまりひらきがないばかりか、
うっかりすると老人の方が少いということになると、
老人の権威はどうやったら保てるのでしょうか。

むろん、ヨーロッパでも年寄りの方が長い間の貯蓄もあり、
親から受けついだ財産もありますから
若い人よりはストックがあります。
住宅ローンもとっくに終わっており、
子育ての負担もなくなっておれば、
少くとも子育てに追われている息子や娘たちよりは
楽な立場にあります。

その代わり年をとると若い時には
考えても見なかったようなさまざまの制約に縛られて
身動きができなくなってしまいます。
身体の動きが鈍くなったり、
身体のあちこちに故障を起したりするのは当然のことですが、
自分が自覚してないくとも世間が年寄り扱いをするために
働き場所を失ってしまいます。
たとえば、いまは銀行が中小企業にお金を貸したがりませんが、
現役の社長をやっていても年をとると
銀行はもっとお金を貸ししぶるようになるのです。

「もう年だから駄目ですよ」と面と向ってこそ言いませんが、
「息子さんに連帯保証人をしていただけませんか」
と遠まわしにこちらの死亡を前提とした条件を
つきつけてきます。
医者でも弁護士でも建築家でも、
作業の伴う仕事になると、
いままで仕事をくれていた取引先までが
仕事をくれなくなってしまいます。
これでは嫌でも年をとったことを
思い知らされることになります。

いくら気が若い積りでもこれでは
「青年のごとくいつまでも」というわけには行きません。
バスや電車に乗る時は年寄りの方が
大事にされるのは当然だとしても、
実力主義の世の中というのは
本当は老人に苛酷な時代だといってよいでしょうね。


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2003年3月10日(月)

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