第1139回
「まだやってんの」の文庫本ができてきました

「まだやってんの」という私の本が
文庫本として光文社から出版されました。
この本は1999年の2月に中経出版社から単行本として出版され、
ベスト・セラーズの仲間入りをした実績があります。

大阪の人は長い間「いいお天気ですね」と言う代わりに
「儲かりまっか」というのを挨拶言葉にしてきました。
日本は農業社会でしたから、
作物の収穫はお天気に大きく左右されます。
「いいお天気ですね」というのは
作物が順調に育っていますねと言っているのと同じです。
ところが、大阪は商人の町ですから、
作物の出来不出来と直接、関係はありません。
それよりも財布の中が
しっかり詰まっているかどうかの方がずっと大切です。
ですから「儲かりまっか」ときいたのだと思います。

その大阪で挨拶コトバが変わったことを
5、6年前にききました。
商売がうんと悪くなって、儲かるどころか、
どうにも商売が成り立たなくなって、
店をしめたり、商売がえをする人がふえたのです。
急に用事ができて、
しばらくご無沙汰していた人に電話をかけて、
懐しい声に接すると、
思わず「あんた、まだやってんの」
と思わずきいてしまうのだそうです。
だから「まだやってんの」というのが
いまの挨拶コトバですよ、
と大阪の友人からきかされました。

きいていて思わず膝を打ってしまいました。
世の中に大きな変化が起って、
商売の世界も選手交替の時期になっています。
とてもいいヒントをちょうだいしたので
新しく出版する本に「まだやってんの」
というタイトルをつけたら、
たちまち大阪からはじまって、ベスト・セラーズになったのです。

あれから4年たって、光文社から知恵の森文庫の一冊として
発売されることになりました。
恒例によって「もしもしQさん」の読者の皆さんに
抽選の上、10冊だけ著書著名入りの本をさしあげますので、
ご希望の方は申し込んで下さい。
5年前に「近代中小企業」という雑誌に連載したものですが、
いまの時代にドンピシャリです。
「ピンチのあとにチャンスあり」ではなくて、
「ピンチのさなかにチャンスあり」
と宣伝文句がついています。


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2003年4月23日(水)

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