第1154回
これが不良資産の整理でしょうか

土地の値段が大きく下がっただけではありません。
株価もそれに負けないくらい大下がりに下がっています。
一番高い時の日経平均が39000円近くだったのが
13年の間に7800円そこそこまで下がりましたから、
高値の20%まで逆戻りしたことになります。

日本経済の実態がこんなにも悪くなっているでしょうか。
高度成長の時代に比べて、
皆さんはそんなに貧しい生活をしているでしょうか。
ガツガツと飢えて暮らしているわけでもないし、
買いたい物も買えず、
ボロをまとって生きているわけでもありません。
もしそうだとしたら、国の経済政策は
どこかで間違っていると思いませんか。

たとえば、銀行が不良債権の整理で
追いまくられようになったのは
地価と株価が実勢以下に下げたからです。
私は地価や株価があがりすぎるのも
感心したことではないけれど、
下げすぎたらもっとひどい目にあわされるぞ、
だから2割も政策的に抑え込んだら、
すぐに手を離さないと
とんだことになると言い続けてきました。
政治家にも役人にも日銀にも
そういう認識はありませんでしたから、
クスリが効きすぎて身動きのできないところまで
抑え込んでしまったのです。

いよいよどうにもならないところまで追い込んでから、
銀行に不良債権の整理を迫り、
自己資金の比率を国際基準に合わせるために、
資産の整理を迫りました。
日本のように一般の人が投資に不熱心で
貯金を銀行に預けっぱなしにしているところでは、
銀行が民間の代わりに投資をするよりほかありません。
銀行と融資先の企業や同業者の間で
株の持ち持ちがあったのは
日本の国の特殊事情を反映したものです。
そういう事情を無視して
アメリカ帰りの学者がアメリカをお手本にして
銀行に株を売れと強制したら、
売り手ばかりで民間に引き受け手がいませんから、
株は大下がりに下がります。
下がった分だけ銀行の資産も、
日本人全体の財産も減りますから、
日本は一そう貧乏になります。
こんなことで銀行の不良資産を
整理したことになるのでしょうか。


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2003年5月8日(木)

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