第1183回
有名店の悪口言って溜飲を下げましょう

本屋に入ったら必らず料理本売場を覗くのは、
私が食いしん坊で自分の知らない料理や
そういう料理を美味しく食べさせてくれる店のことを
知りたいからです。
私は「料理王国」や「dancyu」の
愛読者であるばかりでなく、
新しく本屋に並んだ料理屋の案内書は
必らず一度は手にとって見ます。
また雑誌に載っている「私のひいきにしている店」
といった記事にも目を通します。
ひいきにしている店を見て
ひいきにしている人の食べ物に対する
舌のレベルがわかってしまいます。
あんなに誉めているのだからとわざわざ出かけて行って
失望したことが再三ならずあるからです。

料理の本を見たり、料理屋を数歩いてみると、
満足して帰る店よりも
文句の一つも言いたくなった店の方が多いことに
いやでも気がついてしまいます。
お客を満足させる要素の中には、
料理の味の素晴らしいこと、
サービスが行き届いていること、
店の雰囲気が快適なこと、
最期に値段がそうした諸条件と
バランスがとれていることが含まれています。
もちろん、そういう条件をすべて充たしてくれる店もありますが、
有名な店の中にはそれと反対の店が少くありません。
お勘定払って店を出たところで、
「もうあんな店、二度と来るものか」
と捨てゼリフの一つも吐きたくなる店の方が多いのです。

ところが、レストランのガイドブックは
そんなことまでは教えてくれません。
とりわけ食通と言われる人のガイドブックは
べた誉めになっているのが少くありません。
「あの店に行く時はこれだけの覚悟をした方がいいよ」
という料理屋の案内書はないものかと
ひそかに思っていたら、ありました。
友里征耶さんの
「シェフ、板長を斬る 悪口雑言集」(グラフ社)
という本を見ると、
有名な店が盛んに槍玉にあがっています。
思い当るフシがいくつもありましたので、
「ハイハイQさんQさんデス」に
言い足りなかったことを充分に書いて下さいと頼みました。
友里さんがコスト・パフォーマンスがいい
と推薦している店にいくことからはじめようと
思っているところです。


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2003年6月6日(金)

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