第1208回
都会地の再開発は最大のテーマです

世の中が変わったために
利用されないまま放置されている資源がたくさんあります。
借り手も買い手もないために、誰からも敬遠され、
値下がりをしても寄り付く人がありません。
先にあげた工業団地や廃校後の校舎などもそのいい例ですが、
なかでも一番大きいのは何と言っても都会地の土地でしょう。

バブルの頃は土地は持ってさえおれば
値上がりすると信じられていましたから、
誰もが土地を売りたがらず、
地揚げをするだけでも容易なことではありませんでした。
ところが、一転して大不況におちいると、
土地は売りたい人ばかりで、
買いたい人がいませんから、
値下がりする一方です。
都心部の土地などはかつては虫食いのままだったために、
思うように建築もできませんでしたが、
昨今は買う人さえあれば、
あわてて売る人がふえたので、
整地も容易になりました。
そこで都心部にかなり大きなスペースを確保して
高層のマンションや
商業ビルを建てる不動産業者もあるようになりました。

それなら都心部の再開発がすすむかというと、
不況とデフレで思うようにマンションが売れないので、
分譲業者もゼンコンも不況に泣いています。
ならばオフィス・ビルを建てている業者なら安泰かというと、
どの不動産業者もバブルの時代から計画していたことが
やっと実現まで辿りついたところですから、
安値で手に入れた土地はほんの一部で、
大抵はバブル期の重荷をそのまま引きづっています。
その上、オフィスの需要は空前の不況で
減少する傾向にありますから、
供給過剰におちいって、
賃料の値下がりと空室率の増加で苦境におちいっています。

都会地の土地の再開発は
今後、最大のテーマの一つですが、
新しい業者による新しい開発はまだはじまっていません。
オフィスとマンションの供給過剰現象が
一わたり片づくまで様子見をする人が多いので、
具体化するのはもっと先のことになります。
でも計画を立てるだけなら
今でも早すぎるということはございません。


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2003年7月1日(火)

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