第1214回
でもいまの逆境は成功への足がかりです

周囲を見ていると、
日本の国が駄目になって行く材料ばかり
ころがっています。
このままだと、本当に日本は
駄目になってしまうのではないかと
不安になってしまいます。

でも考えて見たら、
人を発奮させるのは逆境であって、
何不自由ない環境ではありません。
「玉も磨かざれば器を成さず」と言います。
何とかしてこのピンチから立ち直らなくっちゃと
歯を食いしばって頑張ることから
成功への道がひらけるのです。

私は「いまに中国の時代がくる」と考えて
10何年も前に中国に出かけて行って、
北京、上海、天津、成都などで
次々と新しい仕事を手がけました。
なかで一番失敗をしたのは
天津の保税区に保税倉庫をつくったことです。
中国が近代化すると言っても
時間のかかることだろうから、
免税で外国製品の輸入のできる地区に
足がかりをつくっておけば
何かとメリットが多いのではないかと考えたのです。

ところが500万ドルもお金をかけて
保税倉庫を建てて見ると、
保税区内に設立した会社は
国内で営業をすることすら許されず、
倉庫を借りても仕事にならないのです。
おまけに工事の施工を
1年以上も遅らせた国営の建設会社の
追加工事費の要求を拒否したら、
天津の裁判所が一方的に国営事業の肩を持って、
私の建てた保税倉庫はそっくりそのまま
建設会社に引渡す判決を下しました。

でも、これで終わりになったわけではございません。
このまま敗退したのではサマにならないので、
何とか挽回する方法はないものかと
死物狂いで対策を考えて、
建設機械を売る事業をはじめたら、
5年もかかってしまいましたが、
中国で1、2位を争う成長会社にのしあがったのです。
もし前者の失敗がなければ
後者の成功もなかったということです。
「失敗は成功の母」と言いますが、
「偶然は成功の父」です。
ひどい目にあわなければ、
奮起するチャンスもないのですから、
いまの日本の駄目な環境は日本人を成功に導く
導線になると考えてよいと思います。


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2003年7月7日(月)

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