第1215回
廃墟は未開発の新しい資源です

「次の時代はこれまでと違います」
を書きはじめてから、
今回でまた単行本1冊分の分量になりました。
時代が違うといっても、
「デフレ」と「グローバル化」の2つの大きな流れに
もみくちゃにされていることに
変わりはありませんから、
お金の流れも人の動きもいよいよ加速がついています。

そこへ新型肺炎が発生して、
これまたグローバル化の波に乗って
アジア中に拡がりを見せましたから、
人がどういう動き方をしているか
私たちに教えてくれているようなものです。
SARSの動向次第では
世界経済も大きな影害を受けます。
わけても成長過程にある中国経済には大きな打撃だ、
と心配されますが、
予防ワクチンがまだ完成していなくとも、
どうやったら伝染病の蔓延を防ぐことができるか、
その成果も目に見えてきました。
よほど新しい事態が発生しない限り、
SARSの猖獗は大体、6月一杯におさまり、
人々が愁眉をひらくのに
あと1ヶ月はかかるでしょうから、
8月に入ったら正常に戻れると見ています。
SARSで一番ひどい目にあわされたのは
航空会社やホテルなどの観光事業ですが、
私のように中国、香港、台湾にまたがって
多角的に仕事をしている人間は
大なり小なり被害を受けることは避けられませんでした。
致命的な損害でなければ、
正常に復するのも早いでしょう。

そうは言っても、
デフレとグローバル化の流れに大きな変わりはありませんから、
多国籍の波に乗る以外に、打つ手はありません。
その半面、国内企業がドンドン廃墟化して行くのに
どう対処するかが最大のテーマになってきました。
廃墟化、遊休化するということは
新しい時代を目指す人たちにとっては
未開発の処女地が
目の前にひらけてきたようなものですから、
一生に一ぺんあるかないかの大きなチャンスです。
そういう環境を肯定的に生きるか、
否定的に生きるかはあなたの考え方次第です。
デフレを明るく、楽しく、
そして、力一杯生きる人には
自然と明るく、楽しい道がひらけてくるものです。


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2003年7月8日(火)

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