第1235回
中国の経済も政治も新しい段階へ

SARSの大掃除をきっかけに
中国も新しい時代に入ります。
役人の権力が伝統的に強い中国では
少々間違ったことをやっても、
衛生相や北京市長が
詰腹を切らされることはありませんでした。
それが今回は世界中の眼が
中国政府の対応に注がれていましたから、
思い切った措置がとられました。
香港の反国家安全条件デモに対する北京政府の対応にしても、
従来の常識では測り知れないくらい軟柔なものですから、
もしかしたら、若い指導者層による
新しい時代がはじまるのではないかと
期待を持たれています。
もしそうだとしたら、
口では先輩の顔を立てて
荒風の立たないように配慮しているけれど、
行政の効率化と経済の自由化は
予想以上にすすむことが考えられます。

そうなると、中国の経済のスケールは
10年に2倍ではなくて3倍になっても不思議ではありません。
所得水準の低い時の3倍と、
次の10年の3倍は同じものではありません。
本格的な消費経済の時代に入るので、
1970年代の日本のようなブームが
中国でまき起る可能性があります。
もしそうだとすれば、
これから10年の中国には無数の新しい産業が抬頭し、
何百万人もの成金が誕生します。
そうした新しいマーケットで成功すれば、
自分も成金の仲間入りをすることができます。
何国人かという区別なんかありません。
それがグローバル化時代と
それ以前の国家主義の時代の大きな違いです。

私自身はもう齢ですから、
やれることには自ら限界がありますが、
それでもバトン・タッチのできるシステムを取り入れて
やれるだけやって見ようと考えています。
たとえばコーヒーは実がなるまで3年ですが、
ワインは新しい苗を植えてから、
いいワインができるまでに15年はかかります。
それでもコーヒーの栽培がはじまったら、
必らずブドウの栽培も手がけます。
そういう可能性に挑戦するために
9月になったらもう一度、昆明に出かけます。
旅行のプランについては
明日のこのコラムをご覧になって下さい。


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2003年7月28日(月)

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