第1264回
ベンチャーの出発点は元気の出る所から

私のところへは
新しいベンチャーの可能性を持った技術やアイデアが
次々と持ち込まれます。
なかには突拍子もないものもありますが、
話をきいていて「もしかしたら」と
こちらが思わず膝を乗り出してしまうものもあります。

ではこの話、どこへ持ち込もうかと考えると、
持ち込む前から断わられることが
予想されることが多いことに
いやでも気がついてしまいます。
日本の企業には高度成長期を生き抜き、
それなりの実績をあげている過去があるので、
未知未確定の物を受け入れるよりも
否定してかかる空気の方がずっと強いのです。
もう形ができて、
変えようないの体質になってしまった企業には
自分たちの常識を超える発想や発明を受け入れるだけの
心の余裕がありませんから、
無駄足を踏むのはやめようか
ということになってしまいます。

同じ話なら日本で企業化するよりも、
中国に行ってやろうかということになってしまいます。
40年前の日本なら、私の周囲を見廻わしても、
掘立小屋からそれをやろうじゃないかという人が
いくらでもおりました。
そういう企業がリコーになったり、
パイオニアになったり、日本ハムになったり、
オンワードになったりしました。
みんな大会社になりましたが、
あとに続くベンチャーはコンピューターのソフトや
インターネットにかかわった分野くらいなものですね。
やっぱり日本の産業界はオトナの体格になって
成長がとまってしまった感じです。

どうせはじめからスタートするなら、
いっそ上海からはじめようか、
それとももっとコストの安い成都や
貴陽に行ってやろうかということになります。
どこの国の人がやるかということに
あまりこだわりはありません。
日本人にできることであれば日本人がやればいいし、
ヨーロッパの人でないとできないことなら
ヨーロッパの人がやればいいのです。
元気のでるところから出発というのが
ベンチャーの原点です。


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2003年8月26日(火)

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