第1271回
格差の大きいB株に再び買いのチャンス

中国株にA株とB株の違いがあることは
中国株をやっている人なら誰でも知っています。
10年あまり前、まだ中国に外貨が不足していた頃、
設備や原料を輸入するための外貨を必要とした企業は
株を公開するにあたって、
人民元で売り出すA株のほかに、
同じ1株18人民元の株を米ドル、
もしくは香港ドルで売り出すことを認められました。

外貨建てのB株はA株と額面も同じなら、
配当も同じですから、
当初、売り出された頃はA株もB株も
為替レートで換算すると全く同値でした。
ところが、外貨でB株の取得のできる外国人は
人民元で売買されるA株の株主と違って
どこの国の株にも自由に投資できる立場ですから、
他の国々の株と比較してB株の値ぎめをします。
中国の政治に対する不信感もあれば、
中国の会計制度に対する信頼度の問題もあれば、
各企業の経営者に対する不備もあります。
10年近い歳月がすぎるプロセスで
株を買う外国人よりも売る外国人の方がふえ、
気がついて見たらA株に比べてB株が
半分から5分の1も安いという
「1つの株に2つの値段がつく」
奇現象が発生しました。
中国経済に対する外国人の不信感が
そっくり株価に現われたのです。

もし中国経済が下落衰微の方向に向うようであれば、
この奇現象は続きますが、
中国の経済が高度成長に向い、
A株とB株の差が縮まれば
それだけでB株を持っている人は
倍から5倍の上値に鞘寄せされるチャンスに恵まれます。
だから「忍耐強くその日の来るのを楽しみにして下さい」
と私は言い続けましたが、
2001年の5月に外貨を持っている中国人は
B株を買ってよろしいということになっただけで
B株は倍から5倍にも大暴騰したのです。

その時点で全株処分した人は大儲けしましたが、
時間がたつにつれ、
A株とB株の格差は再び大きくひらきました。
ということはもしA株とB株が合併することになれば、
B株も似たような立場にあるH株も
再び同じチャンスに恵まれることを意味します。
A株とB株の格差の大きな株は
再び注目株になるということであります。


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2003年9月2日(火)

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