第1285回
新しい発見のない所で仕事をするな

いままでやってきたことが
うまくやって行けなくなったら、
同じところで商売変えをして
別のことをやればいいと思う人がいるかも知れません。
同じところで、同じ人が別のことをやっても、
環境も同じなら、やる人も同じですから、
新軌軸が打ち出されるわけがありません。
同じ結果になって結局は
変わり映えのしない人生が待っています。

親から受け継いだ商店街の中に店があって、
親がやっていた商売が駄目だから、
別の仕事をはじめたらどうだろうかという人がいます。
もしどうしても同じ町でやりたいのなら、
最小限度、親からもらった店は売りとばすか、
他人に貸して、自分は新しくやりたいと考えている
商売に向いたところはどこかと探がして
郊外の新興住宅地とか、ショッピング・センターの中に
店をひらくことが大切です。
もう誰も寄りつかなくなった
三業地にしがみついていても
商売にはならないのです。

もっと可能性があるのは
自分の勝手知った土地を捨てて
異邦人の国に行くことです。
日本の高度成長が続いていた間、
多くの人が東京に集りましたが、
東京で成功した人々のほとんどが地方出身の人です。
自分の知らない土地だと、
その土地の長所も短所も目につくし、
失敗しても人に笑われないですみますから
思い切ったことができます。

私は24年も自分の生まれ故郷を離れていたので、
台湾は自分にとって異邦だと考えて
30年前に台湾に帰って事業を展開したことがありますが、
やはり思うようには行きませんでした。
香港は東京に次いで
私の第二の故郷みたいなところですが、
上海、北京、天津、成都、昆明となると、全くの異邦です。
もちろん、この10年の間にこれらの地域でビルを建てたり、
事業を展開していますので、
町の歩き方にしても大体覚えました。
しかし、上海に住むのははじめてです。
ホテルに泊って毎日、外へ食事に出かけるのと、
市場で買った物を家で料理するのとでは
同じではありません。
早く上海の近況報告が
できるようになりたいと思っています。


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2003年9月16日(火)

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