第1313回
文化経済の交流にうまく乗るためには

サービス業に従事している人は大抵、
サービス業のことしか考えません。
メーカー業の人はメーカーのことしか頭にありません。
それも自分の現在おかれている定位置から
その利害打算をします。

そのために不利な立場におかれた場合、
如何にして不利な立場から逃れるか
ということばかり考えます。
外国から安い商品が雪崩れ込む脅威に
曝されているメーカーは
先ずそれを食い止める方法がないかと思案し、
それが不可能とわかった時点で
今度は外国に工場を移すことを考えます。
すると目は外国の方ばかり向くことになってしまいます。

一方、サービス業をやる人は
周囲にいる人たちがお客ですから、
お客に喜ばれ、
お客が気前よくお金を支払ってくれるものは何か
ということにばかり気をとられます。
お客に喜ばれるためなら
千里の道を遠しとせずして仕入れに行きますし、
フランス料理やイタリア料理はもよりのこと、
エチオピア料理でもネパール料理でも
遠くからとり入れて店びらきをします。
よそから何かを持ち込んでくることばかり考えて、
逆のことを考えることは滅多にありません。
人間はそんなに何でもできるほど
器用ではありませんと言われれば
それでおしまいですが、
異なる文化圏の間でお互いに行き来があるようになれば、
カネでもヒトでもどちらかが向うに動けば、
向うもこちらに動くようになるのが当り前で、
一方通行ということは先ずありません。
必らず双方向性の交流になりますから、
商売をやる人は自分が現在やろうとしていることや
現にやっていることと
反対のことを考えて見る必要があります。

たとえば、日本で中華料理屋をやろうと考えている人は
中国に行って日本料理屋をやったらどうなるか、
もしくは日本人が本場の中国に乗り込んで
中華料理屋をやったらどういうやり方ができるか、
考えてみることです。
同じように中国人が日本に来て
メーカー業をやったらどうなるかも、
頭から否定してかかることではありません。
現に台湾の半導体メーカーが日本に乗り込んで
ちゃんと実績をあげている例もあるんですから。


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2003年10月14日(火)

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