第1345回
人民元の切り上げを中心に考えて下さい

中国株ときいただけで後ずさりをして
「大丈夫かしら?」と心配する人がおります。
そういう人は、もちろん、
手を出さないにこしたことはありません。
でも考えたら、不安材料のない金儲けのタネは
どこにもありません。

日本株なら大丈夫と思うかも知れませんが、
それは日本株をよく知っていると錯覚しているからです。
日経平均株価が3万9千円に近いところで株を買った人は
日本株について全く無知な人と言われても
返えす言葉はないでしょう。
いま底値から40%も50%も値上がりしたと言っても
高値から見たら3分の1もありません。
銘柄によっては5分の1か、10分の1まで
大暴落している株もあります。
株でも不動産でもそうですが、
自分がよく知っているから安心だ
ということにはならないのです。
要は世の中の流れはどちらに向って動いているか、
自分がこれからやろうとしていることは
どういうことになるのかを
自分なりに確かめておくことです。

私に言わせると、
一旦、軌道に乗った中国の経済成長は
さまざまの障害があっても
脱線することは先ずありません。
SARSで経済成長がとまるのではないかと一時、
心配されたこともありましたが、
台風一過、むしろ商品の供給が中断しないように
増産に踏み切ったことが
成長率に寄与をしている面が見られます。
何しろアメリカに対する貿易黒字はここのところ、
月に100億ドルをこえるようになりましたから、
成長が低迷する心配よりも最大の争点は
貿易の巨大なアンバランスをどうやって調整するか
というところにしぼられてきました。
人民元の切り上げが毎日のように
新聞を賑わせていますが、
中国側があれこれ理屈を並べ立て
先延ばしにするようなら、
しびれをきらしたアメリカが
中国からの輸入商品に課徴金をかけることも
全くないとは言えません。

つまりいまは人民元の切り上げを中心に
中国経済や中国の株式市場に
どんな変化が起るかを考えればいいのです。
あんまり複雑に考えてはいけません。


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