第1377回
人材の再配置が必要になります

人材の移動は一昔前に比べると、
かなり自由になりましたが、
それは失業のチャンスがふえたことと関係があります。
大企業が余剰労働者を排除するようになって、
辞めようとする社員を引き止めなくなったばかりでなく、
割増金を出して早期定年退職を奨励するようになったので、
終身雇傭制が崩壊してしまったのです。

人は誰でも自分が無能だとは思いたくありませんから、
会社の将来に見込みがないとわかれば、
転職をしたり、独立したりする気持になります。
不景気な時ですから転職しようと思っても、
そう容易には転職先が見つかりません。
独立するとなるともっと困難が伴います。
そういう時にできることと言えば、
いきなり独立はできないけれども、
独立に一歩近づくような
新しい仕事を選ぶことではないかと思います。
少くともいままでやっていた仕事よりは
自分がかねてからやりたいと思っていた仕事に
近づくことです。

そのためには自分が何をやりたいのか
自覚する必要があるし、
一旦、そうと決めたら、
その実現のために
欠くことのできない知識や技術を身につけたり、
チャンスを前髪でつかむ努力をしなければなりません。
したがってあらゆるツテを頼って、
そういう仕事を見つける必要があります。

たとえば、日本の国では
大学を出てすぐに就職をせずに、
外国へ留学に行った若者を大企業が採用しません。
社員に不足するわけでもなし、
3年遅れ、4年遅れで応募に来た外国帰りを
何期生にしたらいいのかわからないので、
何とはなしにシャット・アウトしてしまったのです。
そういう若者たちは学歴はあるし、
外国語はできるし、
外国で勤務することに全く抵抗を感じませんから、
いまのようなグローバル化時代には
とても役に立ちます。
ところがそういう人たちが
逆に職にあぶれているのですから、
人材の配置は今後の重大な課題です。
新しい人材銀行が誕生しても
おかしくはありませんね。


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