第1380回
言葉を覚えるよりもう一歩踏み込んで

言葉ができるかどうかは
とても大切なことです。
特に外国人と商売をやる時とか、
外国で勉強をする時は
欠くべからざることです。

でも言葉ができたら何でもできる
ということではありません。
言葉のできる人はとりあえず
通訳をさせられます。
一生を通訳で終わった人もいます。
自分に判断力や独創性がなく、通訳だけできると、
人にこき使われて
一生を終わることになってしまうのです。

外国に留学に行くということは
そうした言葉の壁を破ることからはじまります。
そこから一歩踏み込んで、
その国の風俗習慣から
歴史や文化に精通するようになったら、
新しい橋渡しができるようになります。
いまのようなグローバル化の時代は
双方の違いがわかるようになれば、
それだけで多くのチャンスに恵まれるようになります。

その際、よその国にも通用する専門知識や
専門技術を身につけていることは大きな強味です。
たとえば、東京の不動産に精通した人が
その知識をそのまま上海の不動産商売に
応用することはできませんが、
専門知識があれば、
東京と上海の違いにすぐにも気がつきます。
両者の違いがかわれば、
対応の仕方にも自ら変化がでてきますから、
たちまち要領を覚えるようになる筈です。

税理士の仕事だって、弁護士の仕事だって、
あるいは、医者や歯医者の仕事だって、
免許や資格の問題はありますが、
多国籍にまたがるほどお呼びがふえます。
ところが、実際にはすぐそばまで来ているのに、
自分の売り込み方を知らないために、
仕事にありつけなかったり、
うろうろしてまた引き返してしまう人がたくさんいます。
どこが違うかというと、
自分の売り込み方を知らないからです。

論語の冒頭にも、
「人知ラズシテ慍(ウラ)ミズ、亦(マタ)君子ナラズヤ」
とあって、
孔子は名声や地位に恋々としていなかったように見えますが、
それはずっと後になってからのことで、
働き盛りの頃、孔子は諸国をまわって
盛んに自分を売り込んでいたことがわかっています。


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