第1394回
なぜコーヒー園の開発を思い立ったか

コーヒー園の開発を思い立ったのは、
13億の中国人が年と共に豊かになって
コーヒーを飲む人がふえたらどうなるか、
と思いをめぐらせたからですが、
コーヒーの豆の採取からはじまって、
コーヒー店でコーヒーを飲ませたり、
各家庭にコーヒーを売り込むところまで考えると、
お釈迦さまがアジアの中の寺院に坊さんを集めて
ちゃんとメシを食わせてやれるくらいの仕事はあるのです。

日本でコーヒーの木は
観賞用に植えられている程度ですが、
コーヒー加工産業はそれなりに巨大化し、
コーヒー店に至っては
日本国中、隅々まで行き渡っています。
日本のコーヒー・メーカーが売り出しているコーヒーは、
好き好きもあるでしょうが、
味がよくて私たちの口に合うので、
香港に住んでいても
わざわざ日本製の缶コーヒーを買っています。
原料がどこの国のものであろうと、
焙煎から口に入るまでが
最も多くの付加価値をもたらしますので、
日本人はこの分野のビジネスをがっちりとおさえて
メシのタネにしています。

もし日本人と同じように中国人が
コーヒーを飲むようになったら、
世界のコーヒー市場にどんなことが起るのでしょうか、
先ず第一にいまの世界の生産量では
間に合わなくなってしまいます。
既に上海や北京などの大都会で
コーヒー・ハウスが大へんな勢いでのびていますが、
一軒一軒は小さくとも、
ビジネスとして成り立って
多くの人々を養うことになります。
まだ消費量がそんなに大きくはありませんから、
輸入品で間に合っていますが、
日常嗜好品として定着したら
大量の供給を考えなければならなくなる日が必らずきます。

幸、中国では雲南省と海南省が
コーヒー・ベルトに属し、
どちらからでも大した量ではありませんが、
自国産の原料が供給されています。
これらの国内産は、
育ちはいいのに管理が悪いために
一級品として扱われていません。
そこへ日本人のような職人気質の人間が
管理者として乗り込んだらどうなるのでしょうか。
そう考えた途端に企業化の可能性が
私の頭の中をよぎったのです。


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