第1415回
いよいよ「一億総資本家」の時代に

最近の新聞雑誌を見ていると、
お金の記事がまたふえてきましたね。
バブルの頃はお金儲けのチャンスがふえたので、
婦人雑誌や一般の新聞まで
マネーの欄を設けたり、
こうすればお金がふえると言った広告が
やたらに目立ちました。

ところが、バブルが崩壊して
株や不動産が値下がりをはじめると、
お金の記事がジャーナリズムから
一せいに姿を消してしまいました。
あんな記事、見るだけでも腹が立つと思う人が
ふえたせいかも知れません。

あれから10年以上の歳月がたちましたが、
気がついてみたら、
お金の話がまた紙面の大きなスペースを
占めるようになりました。
お金の儲かるチャンスが
到来したのならわかりますが、
景気がますます落ち込んで、
お金が儲かるどころか、
お金を節約するために
会社がリストラに大ナタをふるい、
首を切られた失業者が
巷に溢れる時代になってからのことです。

どうしてこんなピンチの時代に
マネーゲームが起るかというと、
かつてないほどお金儲けが
難しくなったからだと考えることができます。
高度成長時代はお金が貯まっても、
働くことによって収入を得ることができたので、
貯まったお金は銀行や郵便局に預けっぱなしにして
働かせようとしませんでした。
休ませておいても、銀行が稼いで
そのお裾分けをしてくれたからです。

ところが、デフレの時代になって
企業が軒並み減収減益におちいると、
金利が限りなくゼロに近づくようになり、
銀行に定期預金をしても
ロクな金利がもらえなくなってしまいました。
それでも下手にお金を運用して
元も子もなくすよりはましだと思って
銀行にお金を預けっぱなしにしている人は
まだたくさんいます。
でもいよいよそうも言っておられないところまで
追い詰められてしまったのです。
日本人も身体を動かして生活費を稼ぐ時代から
お金を動かして生活をする時代に入った証拠だと見て
いいのではないでしょうか。


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