第1430回
小店舗で個性を売る時代が来たのです

デフレとは物価水準が下がることですから、
誰でもすぐに安売りを連想します。
物の値段が下がるのは物ができすぎて
いままでの値段で売っても
売れ残るから起る現象です。
人より安く仕入れて、人より安く売れば、
お客が寄ってきますから、
スーパーでもデパートでも、
しきりに特売をやります。

でも隣りのセールでお客を奪われた店は
もっと安い値段をつけて
お客を奪いかえそうとします。
安売りをやれば、結局はお互いに
安売りの泥沼に足をとられてしまいます。
面白いことにデフレになって
いままで安売りをしていなかった大型店まで
安売りをやるようになると、
ディスカウント専門の安売大型店が
いくつも店じまいをしてしまいました。
従来のディスカウント・ハウスは
電気製品の安売りと食品の一部で息をついていたので、
家電専門の安売り屋と
スーパーの食品の安売りの挟み打ちにあって
どちらも成り立たなくなってしまったのです。

もしそうだとしたら、
専門の安売り屋もスーパーの大安売りも
お互いに潰し合いになって
どちらもお金が儲からなくなってしまいます。
そんな競争の中に捲き込まれて、
個人商店や小型店が生き残れるわけがありません。
だからそういう店と同じ商品を扱ってはいけません。
安売り屋だけでなく、
最近はデパートの中を見ても、
地下の食品売場以外は人もまばらで閑散としています。
これは食品売場以外は
お客の欲しがる物を売っていないという何よりの証拠です。

デパートを見ていると、
たくさんの商品を集めて、
お客に自由に選ばせる時代が
すぎ去ってしまったことがわかります。
お客の方がわざわざ足を運んで欲しい物を買う店とか、
お金を払ってサービスをしてもらう店は
また別にあるのです。
小さくても個性のある店、
極端に言えば、友達からきくか、
インターネットで探さないと見つからない店は
また別にあるのです。
大店舗の時代は去って、
小さな店が成り立つ時代になったと言ってもよいでしょう。


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