第1436回
次は芸術的センスを競う手製の時代へ

物が売れなくなったら、
人より安く売れば売れると誰でも思います。
安売りはそこからはじまりましたが、
安売りが安売りを生んで
安売りは成り立たなくなってしまいます。
お客さんは安売りに敏感ですから、
安売りをしている店に集まりますが、
デパートにしてもスーパーにしても
安売りが日常化してからの方が
商売は難しくなっています。
大規模店でも難しいのですから、
小規模店はもっと難しいにきまっています。

ヨーロッパに行くと、
カルフールのような大型スーパーで
食料品や日用雑貨の安売りをしていますが、
一般の商店街では安売りをしていません。
恐らく安売りのはじまった頃は
小型店も安売りをしたのでしょうが、
成り立たなくなって姿を消したのだと思います。
本当は安売りをしなくとも、
一定のお客があって
その売り上げだけで店がやって行けるところだけが
残っているのです。

もしそうだとしたら、
商店街は安売りが可能な大型店と
安売りをしなくとも
そこそこに商売のできる小型店に二分されて
共存する形になることが考えられます。
大量生産のメーカーも
次第に成り立たなくなっていますが、
大量生産された商品を集めて
大量販売をしている大型店も
安売り以外はだんだんお客に見離されていますから、
少量生産されて
少しのお客で成り立つ商売にとって代わられます。
そういう店だけを集めたデパートが出現するのか、
小型店だけが集まった商店街ができるのかわかりませんが、
大が小を呑み込んで大型化する時代は
既に終わったと言ってよいでしょう。

考えてみたら、
靴だってブラウスやアクセサリーだって
機械で大量生産された
他人と同じ物を身につけるよりも、
センスのある職人が考えながらつくった
どこにも同じもののない手製のものの方が
素敵だと思いませんか。
大量生産、大量販売の時代がすぎたら、
次は芸術的センスで勝負する時代がきます。
人がどう思おうと自分がそう思ったら、
新しくやれる職場に辿りついたことになります。


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