第1440回
職人肌を生かせる仕事場を探がせ

中国人は生まれつき
商人みたいなところがありますから、
商売上手なことでは
日本人の及ぶところではありません。
しかし、流通業でも
日本人の方がすぐれている面があるのは、
職人肌の日本人の選ぶ商品の方が
質がよくて消費者に喜んで受け入れてもらえるからです。
伊勢丹やイトーヨーカ堂が中国に進出して
かなりの業績をあげているのは、
いずれもそうした特徴があるからだと思います。

ということは
もし日本人が中国に進出して
生き残る余地があるとすれば、
日本人の職人肌を反映した仕事に従事することです。
一つは職人肌を生かしたメーカー業で
競争に打ち勝って行くことであり、
もう一つは流通サービスの分野で、
職人肌の品揃えをすることと
細かいところに神経の行き届いたサービスに徹することです。

工業では何と言っても日本人に
一日の長があります。
従って資本を持ち、
技術の蓄積のある日本の中以上の企業が
コストダウンと新しい中国市場を狙って進出をすれば、
成功の確率はかなり高いと言えます。
問題は中以下の小企業、あるいは個人企業が
中国に進出して成功できるかということです。

何しろ13億の人口を持った国での工業化は
史上はじめてですから、
当然、さまざまのチャンスがあります。
日本でも工業化に拍車がかかりはじめた
昭和30年のはじめ頃から産業界にもぐり込んで
小さな町工場からスタートし
たちまち業界の代表的な会社にのしあがった会社が
たくさんありますから、
中国にも当然、
そういう会社が輩出することは期待できます。
その荷担い手は中国人が一番多いにきまっていますが、
50年前と違ってグローバル化の時代ですから、
外国人だから排除されるということはありません。
このスタートラインに並ぶことができれば、
日本人にもそのチャンスはあるのです。
その場合、日本人の最大の強みは
職人肌ということですから、
その特徴を生かすことのできる仕事場を選べば、
新しい舞台がひらけます。


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