第1459回
上海の本屋を見てとても驚きました

最近とても驚いたことが一つあります。
それは上海で上海書城という
大きな本屋を見に行った時のことです。
上海書城は東京で言えば
八重洲ブックセンターみたいな
スケールの大きな本屋で
1階から7階まですべて本に埋まった巨大な本屋です。

3年あまり前に、
上海と北京に大きな本屋が店びらきしたときいて
すぐに見に行きました。
先ずそのスケールの大きさに一驚し、
次に人がほとんど入っていないのに
もう一度びっくりしました。
こんな状態では家賃どころか、
冷暖房費も払えなくなる、
きっと程なく店じまいになるだろうと私は思いました。

凡そ3年たって
久しぶりに上海書城に行きました。
中国家具の本と書道の本を買うためです。
ところがどうでしょう。
3年前はガランとしていた店内は
デパートやスーパーよりぎっしりと人が詰まり、
レジの前はお金を払う人で
どの階も行列ができていました。
とりわけ語学の本の並んだ階は
外国語を覚えようとして
教科書やCDを買う人でレジの前は長蛇の列です。

「やっぱり経済成長がはじまったのだ」
と私は実感しました。
というのも経済が停滞している国では、
本を読んで勉強する必要はありませんが、
経済の発展がはじまると、
経済と文化は車の両輪みたいなものですから、
片一方だけで突進することはできないのです。
ついこの間まで中国では
工場で働いていた人も店でセールスをしていた人も
言われた通りやっておればよかったのですが、
経営をする人も第一線で働く人も
勉強する必要に迫られるようになっているのです。
日本では本を読む人が減ったと言って
出版社が嘆いていますが、
本を読む人がふえることは
経済が上昇線を辿っているという何よりの証拠です。

私は5年も前に、
中国で本屋をやれる可能性はないものかと
下調べをしたことがありますが、
その時はまだ早かったのですね。
本屋がハヤるということは
その国の経済にとってとても心強いことなのです。


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