第1551回
長持ちさせることが利益をもたらす

今度の内モンゴル旅行では
ソバの産地を見学に行くのは
とうとう割愛してしまいました。
ソバの産地はフフホトから
かなり離れた山奥にあることもありますが、
私のように「何でも見てやろう」という
好奇心のある人は別として
ソバの畑なんかに興味のある人は
そんなには多くないだろうと思ったからです。

私にしても俄か勉強で覚えた知識ですから
講釈などできない立場にはありませんが、
ソバは同じ木に咲いた雄べと雌べとでは結実せず、
ほかの木の異性と結ばないと実にならないから
蜜蜂の世話になるよりほかないんだときいて、
「へーえ、人間よりももっと浮気な植物もあるんだなあ」
とびっくりしたことがあります。
内モンゴルや雲南省の山奥に行って見て、
どこのソバ畑でも
蜜蜂を使って蜜を集めているのを見て、
なるほど本に書いてある通りのことが
あるんだなあと納得したり、
感心したりしました。
また、とうもろこしやじゃが芋や小麦と
連作している現場も見せてもらって、
ソバは僅か75日で収穫のできる
あまり手間のかからない穀物であることも
理解できましたが、
どんな気象条件と
どんな土質のところでないと、
一級品のソバができないか
という判断ができるようになるのは
容易なことではないことも教えてもらいました。

私がなんでこんなことに
こだわるようになったかというと、
やがて中国の農業でも
付加価値の追求をする時代が来るだろうということと
農作物の遠距離輸送が可能になることによって、
農作物とその加工分野に
大きな変化が起ると見ているからです。
鮮度はもちろん、
食べ物の最重要な条件の一つですが、
鮮度を保つことは
そのために要求されている
これまた最重要の研究テーマです。
火を入れたり、冷凍したり、殺菌消毒をしたりすることで
新しいビジネスが生まれてくるわけですから、
国と地域によって
農作物に大きな価格差があることは
注意を怠れないところです。
ソバだけではなく、山芋でもワサビでも
トウガラシやニンニクやショウガでも
どうやって長持ちさせるかが
今後の重要なテーマです。


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