第1571回
株を買うなら機関車の役割をはたす株を

住宅ローンと
自動車ローンにブレーキがかかれば、
その分、消費が減ることは考えられます。
でもかつての日本で
マイホーム・ブームとマイカー・ブームが起った時、
いくら金融引締めをしても
大した効果はありませんでした。
若者たちはマイホームよりも
マイカーを優先させたので、
自動車の生産台数は不況の中でも
急激な伸びを示し、
世界で競争のできる自動車メーカーを
日本に次々と誕生させるきっかけになりました。

いまの中国もそれに近いと言えます。
ですから、私は自動車ブームは
簡単に抑え込まれてしまうとは見ていませんし、
株で言えば高速道路株の次は
自動車保険の株だと思っています。
しかし、中国人は日本人に比べて、
現実的な選択をする人が多いですから、
マイカーよりもマイホームを優先させると見ても
間違うことはありません。
同じ支出でも財産をふやす方向への支出には
根強いものがあり、
一旦、マイホームに火がつくと、
そう簡単に鎮静化するとは考えられません。
まして輸出の拡大によって
過剰流動性が激増しはじめると、
一般庶民のふところ具合が
ふくらむ方向にありますから、
お金の流れが突如、方向を変えるのでもない限り、
マイホーム・ブームもマイカー・ブームも
根強くふえ続けると考えて然るべきです。
日本と全く同じことが起るとは限らないとしても
マイホームとマイカーが
中国景気の機関車の役割をはたすことは
間違いないでしょう。

したがって機関車の役割をはたす銘柄が
どの程度スピード制限を強制され、
どこまで株価がおちるか、
はっきりと判断はできませんが、
下げれば下げるほど投資の対象としての魅力は
増大することは間違いありません。
とりわけ中間の場合は、
不動産の値上がりが起るとしても、
不動産が投資の対象になる機会が多いので、
換金の容易さから言えば、
不動産そのものよりも不動産株の方が
後腐れがないと言うことができます。
問題はどの株を買うかということよりも、
この金融引締めはいつまで続くのか、
というところにかかっております。


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