第1581回
団体旅行のメシが不味いわけ

同じお金を払っているにも拘らず、
個人旅行の場合と団体旅行の場合と、
料理の旨さに格段の差が生ずるのは、
旅行社と私とでは
食事に対する考え方に違いがあるからです。
たとえば、ホーチーミン市の料理に対する印象も、
またウルムチの料理に対する印象も、
個人と団体で行った場合と、
まるで違ってしまいます。

どうしてこれだけ差ができるかというと、
団体の場合は旅行社にたよることが多いのに対して、
個人旅行の場合は目的地についてから、
宿泊しているホテルのコンサルジュにきくか、
地元の人に根掘り葉掘りきくからです。
その上、店の前に立って、
ちょっと中を覗いただけで、
どんな料理を提供する店か、
大体わかってしまいます。
ガイドブックでいくら褒めていても、
店のたた住居を見て、匂いを嗅いだだけで、
料理のうまい、まずいはわかってしまいます。
折角、タクシーで乗りつけたのに、
玄関を前にして引きかえしたことも
しばしばあります。
個人で行った時はホーチーミンもウルムチも
結構、料理の美味しい町だったのに、
団体で行くと期待はずれで
うんざりしてしまいました。

たとえば、ウルムチやトルファンは
砂漠に囲まれていますから、
降雨量は少いけれども
哈密瓜(ハーミツクア)と呼ぶメロンや
葡萄や西瓜などのフルーツに恵まれています。
特にハーミツクアは1個が5元(1元は13円)、
安いのになるとたったの2元、
西瓜も似たり寄ったりの値段です。
あんまり安いので、
どこのレストランもいくらお金をとってよいか
途方に暮れると見えて、
料理のあとのデザートにも出してくれません。
仕方がないので、
露店で仕入れてレストランまで持ち込んで、
「いますぐ冷蔵庫に入れて冷やしておいて下さい。
 そして食事が終った一番最後に庖丁で切って出して下さい」
と頼みます。
地元の人がバカにして食べない物は
旅行者も食べないときめてかかっているのです。
貧しいところは
料理屋も頭を使わない人が多いとしか思えません。


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