第1582回
中国で仕事するなら場所を選べ

カシュガルやトルファンは
中国でも西の果てですから、
中国経済の発展から
取り残されたようなところです。
いま西部開発が大々的に展開されていますから、
駆け声は決して小さくはありませんが、
実際にお金になる仕事は
石油や石炭の開発とか、
観光客の誘致といった範囲に限られています。

では観光開発はすすんでいるかというと、
観光シーズンは、
6、7、8、9月だけですから、
立派なホテルをつくっても
大して採算に乗りそうもありません。
それだけに外資も食指を動かさないと見えて、
観光施設も昔とさして変わりはありません。
しかし、それ以上にびっくりさせられるのは、
ホテルの経営者まで
頭を使わないで生きておられることです。

片田舎のホテルですから、
サービスが行き届かないのは
当り前かも知れませんが、
たとえば、
これだけ果物の豊富なところだというのに、
ホテルの朝食に、
メロンもブドウも出てきません。
1ヶ所だけ西瓜が出てきましたが、
それも道端で売っている西瓜より
味も色合いも貧しいものでした。
こんなやり方でもちゃんと潰れないで
店を続けることができるのですから、
お天道さまは公平で、
生命のある物は平等に生かすといって
いいかも知れません。

それならば、
ちょっと頭を働かす者には
チャンスがあると思うかも知れませんが、
新疆のあたりをうろつくと、
同じ中国でもお金儲けのチャンスを提供してくれるところと
お金にならないところは違うのだ
という認識を新たにします。
辺境の地域と沿海地域は
貧富の差がますます激しくなって
中国の矛盾は増大していると指摘している論調に
しばしばお目にかかりますが、
お金の儲かる地域もお金の儲からない地域も
一緒になって同じスピードで走れという方が
無理なのではないでしょうか。
広大な中国のどこで仕事をやるか、
先ず選択を間違えないことが大切だと痛感しました。


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