第1587回
哈日族を繁殖させる片棒を担ごう

成都市のど眞ん中にあるイトーヨーカ堂は
金、土、日になると
店の中が押し合い、へし合いになるほど混雑をします。
その5階にある美食街(フード・センター)も
昼から夜まで食事をする人で一ぱいになります。

ところが、その中にあって、
宇都宮ギョウザと焼肉のハナマサだけが
閑古鳥が鳴いています。
これは宇都宮ギョウザと
ハナマサの経営を任されていたマネージャが
無能力だったからであって、
ロケーションが悪かったからではありません。
すぐお隣りまでお客が溢れているのに、
そこだけ空いているのは
お客の欲しがる物を
売っていないからだというよりほかありません。

最近、そのあとを引き継いだ青年は
全く人の入らない宇都宮ギョウザの店を
先ず閉めようと提案しましたが、
成都に泊っていた間、
三日三晩、夜中に起きて考えた結果、
私が「待った」をかけました。
こんなに人の集まる場所は
成都中、探がしまわっても滅多にないのに、
自分たちの不手際でやめるのは
如何にも名折れだと思ったからです。
ちょうど台北の日本料理屋がそうでした。
30年近くもやって
いよいよ店じまいか
というところまで追い込まれた時に
ちょうど「もしもしQさん」で集ってくれた青年の中で
この仕事に意欲を燃やす青年が現われたので、
再建を任せたら、
たちまち店もお客も一新して、
ちゃんと採算に乗るようになりました。
こういう時は、創意工夫があって
実行力のある者が寝食を忘れて努力をしたら
新しい道がひらけるのです。

そう思いながら、
私が提案したのは「哈日族」の店をつくることです。
ご存じの方も多いと思いますが、
哈(ハァ)とはハッハハハという笑い声のことです。
哈日とは日本に好意を持った人たちが
日本人に向ってニコニコするということですから、
日本びいきの(過去の歴史に目をよごされていない)
若者たちの集まる溜り場ということになります。
いまこういう若者が台湾や香港だけでなく、
中国にも大へんな勢いで繁殖しています。
その片棒を担ぐことはできないものでしょうか。


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