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         第1620回 
          論より証拠、一度深 を見て下さい 
        深 市に行ったことがありますか。 
          もしまだでしたら、 
          一ぺんおいでになることをおすすめします。 
          深 は1979年、厦門、汕頭、珠海と共に 
          経済特区に指定された4つの都市の1つです。 
          行って見たらすぐにわかることですが、 
          すぐ目の前に香港の高層ビルが 
          パノラマのように聳えています。 
        ケ小平が深 を経済特区に指定した時、 
          深 は人口4万の小さな漁港でした。 
          すぐ目の前に聳える香港をお手本にして、 
          「あのようになれ、あれよりもっと大きくなれ」と 
          お題目を唱えて20何年たったら、 
          香港より大きな香港より活気のある大都会になったのです。 
          いまでも香港の方が金持ちも多いし、 
          不動産も値が高いでしょうが、 
          深 の方が経済成長が続いているし、 
          金の儲かるチャンスも多いので、 
          料理屋もカラオケも人が一杯入っています。 
          深 に新しい工場をつくる動きはあっても、 
          香港につくる人は先ず一人もおりません。 
          電車に乗って3、40分で行ける距離にあるのに、 
          経済が成長しているところと 
          成長がとまってしまったところでは 
          商売に従事する人たちの意気込みが 
          これだけ違うのです。 
        これは株価にも現われています。 
          深 の貿易量は年に50%以上もふえているので、 
          港湾荷役や海運会社の株は 
          大へんな配当をしています。 
          電力消費量の増大に設備投資が追いつかないので、 
          電力会社も年々、高収益をあげ、 
          株価が高値を維持しています。 
          香港は大陸の上場会社が 
          資金集めをする資本調達の場所として 
          活気を呈していますが、 
          業績をあげて高株価が維持できるのは 
          大陸を生産基地にしているからです。 
          もし大陸の事業が駄目なら、 
          香港はもっと駄目だし、 
          台湾も日本もその影響を物すごく受けます。 
          中国が駄目なら日本が息をふきかえすのではなくて、 
          日本ももっと駄目になって 
          万年デフレの泥沼におちこんでしまいます。 
          そういう経済の構造になってしまったことを 
          ご自分の目で確めたかったら、 
          一度、深 に足を運んで下さい。 
          論より証拠という言葉の正しいことを 
          証明してくれます。 
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