第1727回
世の中が変わっただけで駄目になります

西武の総帥堤義明さんと言えば、
かつてフォーブス誌に
世界一の大富豪と書き立てられたことがあります。
西武鉄道の株とプリンスホテル・チェーンや
スキー場、ゴルフ場などを手がける
コクドという会社の株の実質上のオーナーとして
膨大な不動産を支配する立場にあったからです。

日本の不動産が
天文学的な数字の値上がりをした時は
堤さんだけでなく、
借金をして不動産を買った人は皆、
大へんな金持ちになりました。
土地神話に支えられた戦後の日本では
土地がこんな値下がりをすると考えた人は
それこそ一人もおりませんでした。
私なども銀行にすすめられるままに
やや身分不相応な借金をして
不動産を買いましたが、
私の場合は不動産からの上がりで
銀行の元利が払えない場合は
借金を控えましたので、
辛うじて倒産は免れました。
でも正直なところ土俵に片足が残っただけのことで、
そう先見の明を誇れるような立場にはありません。

堤さんだって
別に危険な賭けに出たわけではありません。
むしろ他人に支配されないために
自社の株を持ちすぎて
やむを得ず他人の名義を借りるという
手堅い商売のやり方に徹してきました。
自分はずっと同じことをやってきたのに、
地球が勝手に廻って陽の当るところが変わっただけで、
財産がそれこそ10分の1にも下がってしまい、
借金に資産が見合わなくなってしまったのです。
不動産とはかつては
梃子でも動かない堅実な財産のことだったのに、
いまではそれを持っていると
自分が身動きできなくなる財産のことだ
ということになってしまったのです。

大きな財産ほどいざ売ろうとすると、
買手がつかなくなるものです。
ましてやお客の姿が見当らなくなった
ホテルのチェーンでは維持していくだけでも
大へんな費用がかかってしまいます。
西武などはよく持ちこたえた方で、
悪いことをやったわけでもないのに、
気がついたら水の中に
半分以上姿を消してしまっているという
これはとてもいい例だと思います。


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