第1728回
釣れなくなったら漁場を変えることです

同じところで同じ商売をやっていると、
どんな商売でもだんだん駄目になってしまいます。
ここはいい穴場だと思って、
同じところで釣竿を垂れていると、
だんだん魚が釣れなくなってしまうのと同じです。
いつの間にかあんなにたくさんいた魚が
いなくなっているのです。

ですから、魚のいなくなった所に
いつまでも釣竿を垂れていてはいけません。
魚釣りのうまい人は
魚の動きをよく研究して釣り場を変えます。
仮りに同じところで商売を続けるとしても、
昨日と同じ商売のやり方をしてはいけません。
毎日毎日、新しいことを考えて
今日は昨日と違うやり方をしているんだということを
お客に知ってもらわないと
お客が来なくなってしまうのです。

でもそうとわかっていても、
大抵の人が昨日の続きの今日を
つい迎えてしまいます。
昨日より今日の方が経済の発展している時代なら、
ポヤポヤしていても売り上げがふえますから、
あまり心配は要りませんが、
デフレに悩まされるようになってからでは
売り上げの減少と儲けの減少の
挟み討ちにあってしまいます。
そういう時こそお客が何を欲しがっているのか、
眞剣になって考える必要があります。

よく物が売れなくなったと言って嘆く人がいますが、
物が売れないのは
人の欲しがる物を売っていないからです。
デパートはそのよい例です。
デパートの中はガラ空きなのに、
デパートのすぐ隣りの店に
人が一杯入っているのをよく見かけます。
人の心の移り動きにデパートが
全く鈍感になっている何よりの証拠です。

その一方で、
日本のデパートはどこもガラ空きなのに、
海を渡って上海や成都に行くと
デパートの中は人が一杯で
通り抜けるのもままならないということが
現実に起っています。
こういう時は魚のいる所が変わったようなものですから、
魚のとれるところに人間の方が動くよりほかありません。
昔と違っていまはどこにでも動けるのですから、
釣竿持ってすぐに動くに限ります。


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