第1754回
損害保険と生命保険が成長株の柱に

10月の三峡下だりの旅に出かけた時は
考察団として三峡ダムの見学に行ったほかに、
北京では中国人民財産保険(2328)、
重慶では長安汽車(200625)を訪問しましたが、
意外に印象に残ったのは
全国どこの町にも大きくPICCと
看板の上に出ている人民財産保険でした。

マイカーブームとマイホームブームは
いま中国消費市場の牽引車として
年と共にクローズ・アップしてきましたが、
だんだん収入がふえて豊かになると、
自家用車が欲しい、
我が家が欲しいという欲望と共に、
どこの国でも生命が惜しくなる人がふえます。
日本でもそうでした。
私が香港から東京へ戻ってきた
昭和20年代の終わり頃には
まだ神風タクシーが東京の名物でしたが、
30年代に入って高度経済成長がはじまると、
いつの間にか神風タクシーが姿を消していました。
タクシーの運転手さんも
生命を惜しむようになりましたが、
後の席に坐っているお客さんは
もっと生命を惜しがって
神風タクシーを敬遠するようになったからです。

いまの中国がちょうど
その時期にさしかかっています。
自動車がふえると
自動車保険に加入する人も急増しますが、
それに負けず生命保険も業績が上がりはじめます。
2つとも生活の向上と共に急成長する業種ですが、
たまたま今回はPICCの方を一足先に訪問しました。
財産保険と言っても
自動車保険、火災保険、
運送保険から傷害保険、医療保険までありますが、
この会社には近く
アメリカのAIGグループが資本参加するので、
システムの近代化が急速に進むと見てよいでしょう。
自動車保険の支払い請求が急増したために、
まだ無配のまま上場したばかりですが、
その成長性において中国人寿保険と
双璧をなすようになるのではないかと見ています。

もちろん、派手な存在ではありませんので、
株価も地味な動きしかしないと思いますが、
長期持続をして損のない株の一つに数えていいでしょう。
説明に出てくれた女性の副総経理さんをはじめ、
とても自信を持っているのにびっくりしました。


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