第1756回
セメント会社は4年で生産も利益も4倍

嘉新水泥と華新水泥とは、
日本語で読むと同音ですが、全く別の会社です。
華新は上海B株ですが、
嘉新水泥は台湾の同名の会社の子会社で、
工場は浙江省の鎭江にあり、
株は香港に上場されています。

嘉新水泥は
台湾のセメント業界を代表する優良会社の一つで、
多くの台湾から中国に進出した会社がそうであるように、
中国の市場を狙って
台湾の技術と資本を持って進出した会社です。
2003年の12月に香港で上場、
業績も利益も順調に伸びていますが、
まだ配当はしていません。
但し、ことしは業績、利益ともに予想以上に伸びており、
前半期だけでも前年比80.7%増益になっています。
それでいて株価は2.28香港ドルの高値から
(多分、金融引締めのせいもあって)
1.25香港ドルという最安値圏内におちています。

私は台湾の嘉新セメントの過去や
経営者の評判も知っていますので、
30名ほどの団員を連れて
3時間かけて上海から鎭江まで出かけました。
台湾の会社ですから総経理以下、幹部は
私の名前をよく知っており、
わざわざ上海まで案内人を出してくれたばかりでなく、
私たちを迎え入れると、総経理さんは
「邱センセイは僕がまだ大学生だった頃から
 台湾では大へん著名な方でした」
と歓迎の辞を述べてくれました。

その説明によると、嘉新の売り上げは
2年ごとに倍増を2回続けることになっており、
4年で売り上げが4倍になることになっています。
金融引締めはあるけれども、
台湾の会社ですから
資金は大陸の銀行から借りておらず、
従って影響は軽微で、
むしろ石炭と電力の供給に
神経を使っていると言って、
自分のところの石炭置き場まで案内してくれました。
鉄鋼も石炭やアルミもそうですが、
素材産業は急成長の只中にありますから、
自動車メーカーを除いて
どこも弱気のかけらもございません。
むしろこういう時こそ成長産業株の安値を拾う
絶好のチャンスだなという印象を強くして
増設増産中の工場をあとにしました。


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