第1799回
進出日本企業も大変革のさなかです

でも日本人の全部が
気が小さいわけではありません。
また気の小さかった人が
いつまでも気が小さいわけでもありません。
長く小さな4つの島の中に
とじこもっていた日本人も
戦後、メシを食うために
自分たちの島の中でつくった物を
世界中売ってまわるようになりました。

最初は売り方を知らないために
それぞれの国の人に任せましたが、
自分たちで売るほど
熱心にやってくれる人が少かったために、
自分たちで現地に販売会社をつくるようになり、
馴れるにつれて
現地人を巧みに使うようになりました。

それが現地生産になるまでには
長い時間が必要でした。
その場合も、
現地人を信用しない癖がついたままだったので、
日本人同志で堅まって、
現地人を幹部として採用しなかったので、
良い人材が育たず、欧米企業に比べて
割りを食っているところがあります。
そういうことは気がつけば
改めればいいことですが、
現地だけが改めればいいものではありません。
日本人の気質がそのままむき出しになっているだけでなく、
本社のシステムが外国にまで持って来られた結果に
ほかならないからです。

海外進出をしている大企業も含めて
日本の産業界はいま
再編成の試練に遭遇しているところです。
上層部が次々と首のすげ更えをさせられたり、
日本的経営の模範とされてきた
終身雇傭制や年功序列給が
否定されたりするなかで、
社員たちも転職をしたり、
成果給を受け入れたり、
脱サラに踏み切ったりしています。
本社が大きく揺れ動いているのに
出先が既定方針通りというわけもなく、
日本の企業もここ10年で
大きく変わると考えていいのではないでしょうか。

中国でも日本は
工業化の先輩だというだけのことで、
そんなに大きな顔のできる立場にいるとは言えません。
しかし、悪い方に動いているわけでもありません。
日本的特長を存分に生かせば
まだまだその威力を発揮することができると
私は見ています。


←前回記事へ 2005年2月11日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ