第1825回
御社の商標は中国で登録していますか

中国も経済が目をむくほど急速に発展して
大国の仲間入りをするようになったので、
外国の知的財産権を無視して
巷間で偽物や著作権のあるもののコピーを
放置しておくことができないようになってきました。
なかでもアメリカは知的財産権について
貿易上の協議のある度に
きびしい取締まりをやるよう要求を
くりかえしているので、
中国も遂に少しずつ腰を上げるようになっています。

商品のコピーについて
一番被害を受けているのは
ソニーとかホンダなどの有名ブランドであります。
メーカーの名前のローマ字を一字変えただけで、
形から色合いまでそっくりの商品が
本物の半値で売り出されていることは
誰もが知っていることです。

最初の頃は形から商品名までそっくりでも、
性能が全く違うから
偽物とすぐにわかるさと放任しておくと、
向うも只ぼんやりしているわけではありません。
そのうちに性能まで大差のない物ができてきます。
処置に困ったホンダが
偽物をつくったメーカーを会社毎買収して
傘下に入れたのは有名な話ですが、
それで問題が片づいてしまうわけではありません。
偽物をつくっているメーカーから
また細胞分裂みたいに
新しいコピー・メーカーが
次々と現われてくるからです。

どうせ偽物だから、
そんなに被害は大きくないと
放任しておいた会社もあります。
そうしたら或る時
偽物が事故を起して、
本物の会社の製品として
デカデカと報道されたことがありました。
あわててあれは偽物で、
我が社の製品ではありませんと
新聞やテレビを通じて訂正広告をしましたが、
その費用だけでも何億円もかかってしまいました。
日本のメーカーにとっても
ないがしろにしておけないのが知的財産権です。

ところが、これがなかなか一朝一夕でなおりません。
商標を中国で登録しておかなかった
日本のメーカーが中国に進出して
いざ商売をやろうという段になって
自分らの商標が使えない目にあっているのは
1社や2社だけではありません。
そういうことに気をつけたことがありますか。


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