第1865回
いま大きな構造変化にさしかかっています

日本の国に大きな構造変化が来ていると
お感じになりませんか。

ライブドアのような
産業界のスキマを狙う早撃ちのジョーが
毎日の新聞ダネになるとか、
世界一の富豪と言われた堤家の当主が
凋落の崖を滑りおちるとか、
世の中は30年周期で1回、
選手交替するといいますが、
いま日本は大きな変わり目に来ているようです。

太宰治の「斜陽」が書かれて
もう半世紀以上たちますが、
旧貴族がおちぶれてヤミ屋の天下になり、
そのヤミ屋が産業界の戦士たちに
とって変わられましたが、
日本に新しい富をもたらした
頑丈な鉄筋コンクリートだと思っていたのが
実は脆い借金コンクリートで、
借金の多い順序に地震に弱いことが
衆知の事実になってしまいました。

日本経済の驚くべき発展も、
またその脆さも、
戦後の日本の産業構造と
それをささえてきた税制と
大きなかかわりがあります。
金のないところから経済の発展がはじまったので、
日本の企業は物をつくってお金をもらうまで
原料代の支払いを
先延ばしにするよりほかありませんでした。
苦肉の策として考え出されたのが手形であり、
その手形を銀行は庶民から預かったお金で割って、
業者の綱渡りの手伝いをしたのです。
銀行が果した役割も
他の国とは比べ物にならないくらい
大きかったのですが、
これが縮小経済になると
銀行の首を締めるようになってしまいました。

税法もその一端を担っています。
借金をして金儲けをした企業が
金利に支払ったお金は
経費として計上できたのに対して、
株主から資本として集めたお金で金儲けをすると、
利益として高額の所得税を課したので、
日本国中が資本の充実をするよりも、
借金で経営することをずっと続けてきたのです。
その危っかしさを
日本の財政アドバイザーをしたシャープは
ずっと警告しましたが、
日本人はきく耳を持ちませんでした。
バブルの崩壊と共に
それが足を出してしまったのです。


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