第1868回
不動産の次は産業界の番です

商売をして失敗する人はたくさんいます。
時世にあわなくなれば、
繁盛していた店もお客が寄りつかなくなり、
赤字が続けば店じまいをするか、
倒産するよりほかありません。

そういうことが
くりかえされてきましたが、
日本を代表するような資産家たちが
バタバタと行く話はあまりききませんでした。
それが新聞をひらくと
ニュースとして目につくようになったのは
時世が変わっているのだと言うよりありません。
その原因は何かというと、
所得と消費がふえ続ける時代が終ったからです。

所得と消費がふえ続けるのをやめたら、
物が売れなくなります。
物が売れなくなったら
商売はうまく行かなくなります。
商売がうまく行かなくなれば、
給料もあがらなくなるばかりでなく、
就職口も減ります。
マンションを買おうか、
旅行に行こうかどころの騒ぎでなくなります。

それでも不動産だけは大丈夫だ、
土地だけは大丈夫だ、
というのが日本人の常識でした。
だからバブルがはじけたあとも、
借金をして土地を買った人も
土地を売り急がなかったし、
銀行も資金の回収に眞剣に取り組みませんでした。
それが1年たち、2年たち、
とうとう15年もたってしまったのです。
借金の額は減らないのに、
地価は3分の1、5分の1、
ひどいのになると
10分の1まで下がってしまいました。
その上、ホテルからデパートから
ゴルフ場、スキー場に至るまで
人の寄っていたところには
人が寄りつかなくなり、
借金の多い会社は金利が下がったにも拘らず、
金利さえ満足に払えなくなってしまいました。
一番最後まで頑張った財閥の倒産が
一番大型になるのは
事の成り行きから考えて当然のことだと思います。

まだこれで終わりではないかも知れませんが、
もうそろそろ終わりに近いと言ってよいでしょう。
不動産は一通り整理がつくでしょうが、
次は産業界の番です。


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