第1878回
頭を冷やしてから発言しましょう

「アジアは一つ」
というスローガンがあるということは、
裏返して言えば、
アジアはいくつもの国に分れていて、
それぞれ勝手なことを言っているということです。
これだけ広くて、それぞれ違った歴史と
文化を持っている国々によって構成されておれば、
それはむしろ当然のことです。

過去において戦争もありましたし、
傷つけた国もあれば、
傷つけられた国もありました。
お互いに国境によって遮られ、
相手の顔もロクに見ないで、
相手の心の中をさぐるとなれば、
疑心暗鬼が先に立つのは当り前です。
どこの国にも、相手の国を疑い、
相手に敵意を持つ人たちがいたとしても
決して不思議なことではありません。
ましてやお互いに殺し合いをしたり、
その体験をした人たちが
まだ生き残っているとしたら、
「恩も仇も水に流して」と昔のことを
そう簡単に片づけてしまうことはできないのです。

リクツではそれじゃいけないと思っても、
何かあると血が騒ぎます。
サッカーの競技場で
民族の血が湧くこともあるでしょうが、
押す力が働くと、
押し返えす力が働くのが物理です。
ルールを無視した中国人は程度が低いと
バカにした放言をする日本のアンチィ中国派の人々も、
人間としては大体同じレベルの人たちに見えます。
今後も、こんな人たちがいなくなる
という保証はありませんが、
国境の壁が次第に低くなり、
過去の血みどろの時代を
知らない世代にとって代わられたら、
もう少しはましな
世の中になるのではないでしょうか。

反日、抗日のムードづくりの後押しをした
中国のリーダーの人たちも、
それで日本を押し返した積りでしょうが、
どんな争いも武力で解決できなくなったのが21世紀です。
アメリカを見ればわかることですが、
自分たちが先ず泥沼の中におちこんでしまいます。
中国のトップの人たちも
そのことは充分、認識している筈です。
それにしても、
ちょっとけしかられるといきり立つ人が
どこの国にもどうしてこんなにも多いのでしょうか。
エアコンディショナーが
こんなに普及したのですから、
頭を少し冷やして下さい。


←前回記事へ 2005年5月1日(日) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ