第1894回
年寄りの面倒という新しいスキマ

もう一つの新しい大きなスキマは
もちろん年寄りの面倒です。
老齢化がすすむにつれて
お金の流れが変わりますので、
産業界の構造まで
その影響を大きく受けます。
健康食品がよく売れるようになる半面、
年金を払う人よりも年金をもらう人がふえるので、
年金の財源が枯渇することは目に見えています。
40年前にそれを予想したので、
私と家内だけは厚生年金に加入しませんでした。
国に助けてもらわないのだから、
その分、年をとっても困らないように
貯蓄に励みなさいと自分に鞭打ちました。
いまになって見ると、
どうやら正解だったように感じています。

しかし、老齢化は容赦なく進行し、
私も家内も長寿者の仲間入りを
するようになってしまいました。
81才と78才の老夫婦の二人住まいですと言うと、
年寄りの世話をさせられては大へんだと
お手伝いさんの成り手もないのが普通のようです。
でも私たちはあまり病気らしい病気もせず、
相変らず世界中をとびまわっているので、
お手伝いさんの主な仕事は
留守宅の留守番ですから、
手をあげてくれる人には
いまのところ事欠かないでいます。

でも私たちだって
いつどうなるかはわかりません。
養老院に行かないですむだけの用意はしていますが、
身体が動かなくなった時のことを考えたら、
ほかの人はどうしているんだろうかと
人のことまで心配になります。
私たちだってそうなんですから、
養老院に入っている人や
自分の家で寝たっきりになっている人の世話は
誰がやっているんだろうかと
切実に考えてしまいます。

幸にして日本人は
よその国の人に比べたら
金まわりのいい方ですから、
世話をしてくれる人さえあれば
お金を払うことができます。
しかし、いまそういう世話をしてくれている人でも、
老齢化が更にすすむと、
自分が世話をしてもらう側に
まわってしまうのですから、
これまた外国人の若手の労働力にたよるほかありません。
ここにも新しいビジネスが埋めるべきスキマが
あいているのです。


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