第1905回
台湾大陸間の直通航空便はまだなんです

いまでも普通の常識では
信じられないようなことが
中国大陸と台湾の間では起っています。
どこの国からでも
上海や北京には直通の飛行機がとんでいるのに、
台北やら高雄からは
大陸のどこの都会にも
直通の飛行機はとんでいません。
敵対関係にあるからだと言いますが、
それなら人の行き来がないかと言うと、
現に香港経由で台湾の人たちだけで
年に300万人の人が行き来しているのです。

上海から台北に直通の飛行機をとばせば、
1時間20分で着きます。
朝、台北をたって上海で用を足せば、
夕食に間に合わせて
日帰りで台北に帰ることができるのです。
ところが政府間に
正式の行き来がないというだけの理由で、
旅客は香港経由をしなければなりません。
1時間20分ですむところが
6時間か7時間もかかってしまいます。
時間が無駄になるばかりでなく、
お金もよけいにかかるのです。
それを直通になおすだけで、
台湾の人たちは1年に300億元(約1000億円)
節約になるという数字が出ています。

台湾から大陸への投資が盛んになるにつれて、
台湾人で大陸に移むようになった人たちが
100万人は超えるだろうと言われています。
それらの人々は旧暦の正月になると
一せいに帰省します。
せめてその時期だけでも
直通の飛行機をとばしてくれないか
という要求があって
2年前から乗りかえをしないですむ民間機が
とぶようになりました。
それに対して陳水扁政府は1回、
香港の飛行場に下りるという条件をつけました。
昨年は飛行場に
下りないですむように変わりましたが、
それでも香港の上空をクルリと一まわりしてから
台北に向うという
バカげた要求を押しつけています。
全部台湾の人を乗せて往復すると言うのに、
国防上の安全を理由に
合理化にはそっぽを向けているのが現状です。
それでもことしの旧正月には
双方の飛行機をとばすようになりましたから、
やっと中国側の飛行機が
はじめて台湾の飛行場に
下り立つようになりました。
変化は亀の歩みでしたが、
それが突然、ハヤブサのスピードに
変わりそうなところまできました。


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