第1952回
元へ戻らずに先へ進みましょう

人間には頭と心があると言われています。
頭は身体のどの位置にあるかわかりますが、
心はどこにあるのか、誰にもわかりません。
心臓のあたりにあるらしいと言いますが、
心臓はつくられた血を
身体の隅々まで送り出す機能を持っていますが、
感情が心臓から発信されていないことは
誰でも知っています。
それでも心は頭で考えられる物とは
別の物だと思われているのは、
感情の激動と血の動きに
緊密な関係があるからでしょう。
「血気にはやる」とか、
「血がおどる」というように、
感情は血行を早くしますが、
いつまでも続くものではありません。
恋愛感情も含めて、
頭に血ののぼるようなことは、
やがて正常に戻ると、
考えることも冷静になります。
冷静になってから判断することは
理性の働きだと言われています。

戦争や喧嘩は「血気にはやる」ことですから、
一気に片がつかないと後始末に往生します。
外交は三度のメシを
くりかえすようなものですから、
冷静に動くことが大前提です。
一国の首相が面子にかかわって独走することも
「血気にはやる」ことですから、
当然、後始末に往生します。
個人としてはそれでもいいかも知れませんが、
上海の日本料理屋の窓硝子が割られたり、
「触らぬ神に祟りなし」とばかりに
大陸から引き揚げようかと
早まる進出企業も現われます。
いずれもいままでに
人類がやってきたことのくりかえしですが、
次の時代にプラスするような動きをするのが
外交であってよい筈です。

ですから
「皆さん、言いたいことは皆、言って下さい」
「おっしゃることはごもっともです」
「でも」というところから新しい時代がはじまるのです。
それとも
「一ぺん取り払われたベルリンの壁を
 もう一度、新しくつくりなおしますか?」
「世界中をとんでいる飛行便をやめてしまいますか?」
「自分の国のお金を
 外国の国のお金に換えられないようにしましょうか?」
いずれもノーだということであれば、
相手も承知してくれる新しい方法を
考えるよりほかありませんね。


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