第1973回
中国株は底を売って反転の時期に

人民元の切り上げをたったの2%、
おそるおそるやって見たところ、
中国国内の証券市場も、香港の中国株市場も、
株価の値上がりで反応してくれたので、
中国の金融当局は
一挙に胸を撫でおろすことになりました。

人民元の切り上げは
輸出を困難におとし入れるという先入観が
誰の頭の中にもありますので、
日本がかつてそうであったように、
成長経済のさなかにある中国でも、
当局はずっと平価を動かすことに
抵抗を続けてきました。
でも抵抗しきれなくなる時が必らずやってきます。
むしろ抵抗を続けるほど
リアクションは大きくなりますので、
早期に為替相場で調整しておいた方が
ショックは少くてすみます。
また実際に為替相場を調節しても、
輸出業者たちが自分たちで対策をやりますので、
第三者が見るほど
ひどいことにはならないですむのです。
どうしてかというと、
成長が軌道に乗ったことによって
国内消費の増加が成長を支えるようになり、
假りに輸出が減少しても
成長が鈍化する心配がなくなるからです。
私がこれだけ経済にスピードがつけば、
中国の国内消費だけで
中国の経済成長を維持できると言ったのは、
新しい体制が生まれつつあるということであって、
国際貿易の摩擦は少し時間がたてば、
いずれ解消できるということでもあります。

今回、小出しにやった人民元の切り上げで
経済に対するショックは
予想したほど深刻なものでないことがわかったので、
恐らく人民銀行は今後も同じ方法で、
1年に何回でも経済摩擦の大きさによって
対応するようになることが考えられます。
それが2%であるのか、
もっと大きなパーセントになるのか、
時と場合によって違うでしょうが、
人民元を切り上げてもショックが少く、
むしろ逆に株式市場に
好影響をあたえることがわかれば、
株式市場は一挙に明るさを取り戻すことになります。

金融引締めにも拘らず、
それを乗りこえて
業績の上がる分野や企業を物色することが
中国株マニアの次の作業になることが
次第にはっきりしてきました。


←前回記事へ 2005年8月4日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ