第2017回
やりたい仕事は先ず丁稚小僧から

サラリーマンにとって
独立自営を目指す人は多いと思いますが、
いきなり脱サラして
たちまち成功というわけには行きません。
脱サラの予行演習をやる必要があります。

もう40何年も前のことですが、
その頃、知り合った
証券会社の新進気鋭の役員さんがおりました。
同じ業界で独立して生きたいんだけど、
と相談を受けたので、役員として
いくらサラリーをもらっているのですかときいたら、
当時のお金で30万円という話でした。
私は
「このまま証券界で
 サラリーマンをやっても先は知れている。
 そのくらいの収入なら自営でやっても、
 やり方さえ間違えなければ、
 すぐに倍くらいの収入を得ることはできますよ。
 その代わり3倍か、4倍くらい働かされますけどね」
と言ったら、
その人は何の未練もなく
すぐに証券会社をやめてしまいました。

後楯がないと、のんびりしておられませんから、
人はいやでも昔の何倍も働くようになります。
サラリーマンの延長線上の働き方では
とてもメシにありつけませんから、
いやでも創意工夫をするようになります。
筆で生計を立てるなどと考えていなかった人ですが、
投資家の参考になる資料を集めているうちに、
本も書くようになり、
講演会にも招れるようになって
結局は前の倍や3倍の収入は
すぐにあるようになりました。
背水の陣は脱サラに先ず必要なことです。

もう一つは脱サラの予行演習をやることです。
自分がやりたいと思った仕事が見つかったら、
すぐにとびつかないで、
丁稚小僧から叩きあげることです。
たとえば、
自分がコーヒー・ショップをひらきたいと思ったら、
すぐになけなしの財布をはたいて
店づくりをするのではなくて、
先ずこれはという店に就職するなり、
アルバイトに行くなりして、
採算はどうなのか、どこにネックがあって、
そのネックを自分ならどうやって解決するのか
考える立場に自分をおいて見ることです。
自分の勘違いに気がついて
途中で辞めてしまうこともあるかも知れませんが、
それはそれでいいじゃありませんか。


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