第2034回
うっかり見逃がしたインターネット商法

大型コンピュータからパソコンに変わって
パソコンが中小企業に持ち込まれるようになった時も、
経理部の会計処理に必要な、
つまりかつてのタイガー計算機の延長線上にある
文明開化のマシンくらいにしか思っていなかったのです。

自分のオフィスにパソコンがあるようになっても、
私はパソコンの勉強をしようという気を
起しませんでした。
パソコンはデーターの貯蔵庫で、
そこからデーターをひっぱり出す仕事は
秘書のやる仕事で、
パソコンが「どちらにしようか、梅の花」
と決断を迫られた時に
教えてくれるものではないと考えたからです。

それでもパソコンの普及によって、
パソコンをつくったり、
そのソフトをつくったりするビジネスは
ニュービジネスの一角を占めるだろうと考えて、
色々と話を持ち込まれた時に、
電子回路のメーカーや
パソコン・ソフトの会社の株主になったりしました。
おかげで思わぬお金が
転がり込んできたこともありましたが、
屑になってしまった株券も
厚さではそれに負けません。

しかし、パソコンを利用した
インターネットが姿を現わした頃、
私は新しい情報伝達のシステムができたことは
知っていましたが、
インターネットを利用して
ビジネスをやることよりも、
パソコンを使ったソフトを
開発している人たちにこだわって、
そういう人たちとつきあいました。
日本でもビル・ゲイツとつきあって
一時期は鳴物入りで億万長者への道を
突っ走った人たちもおりましたが、
いまも生き残っている人は
そうたくさんはいません。

私がうっかりして見逃がしたのは、
発明されたインターネットよりも、
それを使って情報を運ぶビジネスの中に
大きな鉱脈があると言うことでした。
とりわけ假装店舗を使って
実際に物を買う人がいるということは
私の頭の中になかったのです。
どうしてかというと
実際に自分の手でさわって見ないと
中国人は物を買わないからです。


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